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​赤ちゃん時代

赤ちゃん時代のこと、一つだけバッキリ覚えてるよ。膣太郎がまだBeby Carでバブバブやってた頃。お日様がぽかぽか暖かい場所で、誰かに頭を撫でてもらったの。それから「膣太郎君は、みんなを笑顔にする為に生まれてきたんだよ」言ってくれたわけ。とっても優しい声だった。よくわからんかったけど、膣太郎、すっごく嬉しくてさ。オムツをふっくら膨らませながら、指をギュッて握り返したんだよ。まん丸なメガネ……肩まで伸びた髪の毛……フカフカのおヒゲ……

膣太郎、あの人は神様だって、今も信じてんべ。

赤ちゃん時代、これ人生のピーク。膣太郎、今じゃ30歳の高卒無職だけど、赤ん坊の頃は「クマさんみたいで可愛いね」近所でも評判だったわけ。何やっても褒められたよ。ウンコしただけで「偉いねぇ」褒められてた。今は道端でウンコしてたら、警察呼ばれて厳重注意される。どこで人生が狂ったのかな……

膣太郎は、赤ちゃんが大好きなんだよ。見てるだけで、優しい気持ちになっちゃう。それに赤ちゃんは膣太郎のこと、殴ったり蹴ったり階段から突き落としたり煙草で顔を焼いたりしないね。幼稚園に入ると集団で叩いてくるけどさ。膣太郎、よくデパートの子供コーナーで幼稚園児の不良に虐められてる。

赤ちゃんの頃、お父さんは膣太郎のこと抱きしめて「立派な大人にならんでええ。いつまでも笑顔で、元気いっぱい育つんじゃ」言ってたよ。で、時は流れて30年。膣太郎は毎日笑顔でウンコしてるし、平日の昼間から元気いっぱい遊んでる。でもお父さん「働けッ!!」キレるわけ。言ってること違うじゃん!

幼稚園時代

膣太郎、四歳になると地元の幼稚園に通い始めたよ。入園式の日、お母さんにお手てを引かれながら「お友達いっぱい作るんじゃよ」言われてさ。膣太郎、なんだか嬉しくって……オムツをパンパンに膨らませながら「おふこーすだべ!」返事したね。だけど、次の日からトシオ君って男の子が膣太郎を虐めてきたわけ。膣太郎、毎日お母さんが迎えに来るまで、広場の隅っこでプルプル震えてたよ。最初は「もういきたくねぇべ」思ってたけど、妹が入園してからは「ちつたろが、おてほん見せてやる」バッキリ誓ったね。それから毎朝、元気よく幼稚園に通えるようになったわけ。それに、いつも園長先生やロックが助けてくれたから、全然辛くなかったよ。

膣太郎の黄金時代、これ幼稚園の頃ね。お父さんもお母さんも優しくて、いつもニコニコ笑ってた。膣太郎がお外でウンコ漏らしても、みんな「可愛いねぇ」言ってくれたよ。今みたいに週一回職質されたり、近所で知らん人に石投げられたりせんかった。あと普通に女風呂とか入れた。あの頃に戻りてぇべ……

幼稚園の頃、よく妹とウンコの見せ合いっこしてたわけ。いつも妹が「お兄ちゃん、ウンチ出たべ!」パンパンのオムツ履いて、ヨチヨチ走ってくるの。膣太郎も、ウンコしたら見せてあげてた。妹は小学校の時にやめたけど、膣太郎「ウンコしたから見てべ」中学入って、お父さんに半殺しにされるまで続けてた。

膣太郎、幼稚園の頃はモテモテだったよ。お外で元気いっぱい遊んでたら、エロエロな格好のナオンが「かわいい~!」寄ってきて、膣太郎のこと、ギュッてしてくれたわけ。あれは何?パイズリっていうの?ビーチクに顔面挟まれて、死ぬかと思ったね。膣太郎、今でもあの時のこと思い出して、たまにシコってる。

幼稚園の頃、園長先生に「ちつたろは誰に似てんべ?」訊いたら「膣太郎君はクマさんの赤ちゃんに似てるね」言われたわけ。だからアイコンも、クマさんをImagineして描いちゃった。可愛いね?でもお母さんに見せたら「本物のクマなら30過ぎて実家におってもええけど……」遠回しに早く出て行けって言われた。

園長先生

膣太郎、こう見えても幼稚園の頃は希代のイタズラっ子。足の裏にウンコ塗って走り回ったり、オムツにビー玉詰めてブンブン振り回したり、みんなを困らせてたわけ。そんな膣太郎をニコニコ庇ってくれたのが園長先生ね。今じゃすっかりお婆ちゃんだけど、優しい笑顔は変わってないよ。膣太郎が平日の昼間に幼稚園行っても通報しないし、いつもヤクルトとか出してくれる。膣太郎、園長先生が大好きだべ。

​トシオ君

膣太郎と同じ幼稚園に通ってたトシオ君。わんぱく坊主で、よく膣太郎のこと虐めてきたよ。犬のウンコ食べさせたり、大事なオモチャを取り上げたり。でも五歳の時に事件が起きて、膣太郎の初めてのお友達になったわけ。元気いっぱいのトシオ君……膣太郎は波乱万丈の人生歩んできたけど、どうしても思い出すだけで泣きそうになるトラウマが四つある。あの日、トシオ君に起きたこと……一生忘れられないよ。

​膣太郎の親戚

膣太郎には、従兄弟が三人いるわけ。たまにしか顔合わさないけど、小さい頃はお正月なんかに、みんなでワオワオ遊んだもんよ。長男の一彦君は学校で先生やってる。末っ子の三雄君は、元気いっぱい野球少年!次男はヒキニート。あとハトコっていうの?エリカちゃんってヤバいナオンがいるわけ。膣太郎、大叔母さんの家で監禁された時、無理やり革靴食べさせられたり鞭で叩かれたりしてた。怖いね。

ドッキュンネームっていうの?幼稚園の頃、輝星って子がいたわけ。キララって読むんだって。へぇ、って感じ。だけど膣太郎、もっとヤバいの知ってる。黒飛龍。これレリオスって読む。そう、膣太郎の従弟。名前はモンハンみたいな世界観だけど見た目モヤシだから、散々虐められて何年も家から出てない。

叔父さんが子供に黒飛龍って名付けたこと知って、お婆ちゃんキレた。お正月の集まりで大激怒よ。「阿呆な名前付けよって、恥ば知りんしゃい!」そしたら子供が「ぼく、アホなの?」って。お婆ちゃん「コクヒリューはええ子じゃ……」って泣き始めたよ。でも叔父さん「レリオスっすよ」って。あの空気、ロックだったね。

お正月、毎年お祖母ちゃん家に親戚が集まるわけ。幼稚園の頃は、オムツ姿の膣太郎が「あけまちておめめとーべ!」挨拶したら、みんなニコニコ「膣は可愛いねぇ」頭、撫でてくれたわけ。でも膣太郎、気付いてる。今じゃ膣太郎が近付いただけで、みんな席を移動するの。膣太郎、本当は気付いてるんだよ。

膣太郎、遠慮しない主義。例えば膣太郎、今もお祖母ちゃんからお年玉貰ってるわけ。それ見て親戚の人達「バカタレ……遠慮せんか……」ブツブツ言ってる。ロックじゃないね。人様に遠慮してチャンス逃す奴、これ凡夫。膣太郎、遠慮しないよ。来年もお祖母ちゃんから年金をむしり取ってやる。

WE WILL

 ROCK YOU

膣太郎、赤ちゃん時代は毎日バブバブ、幸せだったね。

ロックとの出会いを果たして、まさに絶好調!ってわけ。

残りの人生は、まぁ消化試合みたいなもんかな。ハハ。

さて! お次は小学校時代の紹介だよ。

お祖父ちゃんの死……糸川先生の虐め……

そして、膣太郎の運命を変えたミホちゃん事件……​

最高にロックな六年間、全力で駆け抜けていきたいよね!

替えのオムツは準備OK? ワオーッ!

​07~12

​FREND

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